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野島は、苦しい事情を菅谷へ話す。
菅谷も十分にそれは理解しているが、コストダウンは必須で、なかなか譲れない。
遼子は、現場を見てコストダウンなんて可哀想!野島の気持ちが良く分かったが、立場は悪代官側の方である。
「野島さん、調達する部材の見直しは必要です。伝統工芸ですから守りたいという気持ちは分かりますが、それは手法であり材料費は仕入業者と掛け合ってみて下さい。」
菅谷はその結果、3%を引き出せば良しとしていた。
「コストダウンは承知しました。検討してみます。」
遼子は、一方的にやり込めるのではなく、芸術家を相手に儲けている業者へメスを入れる提案をして纏めた菅谷に、ビジネスマンとしての頼もしさを感じた。
菅谷さん・・・素敵である。
しかし、それだけで、嫌な上司のウエイトが勝っている。
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