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「大丈夫ですか?」
激しい息遣いで佇んでいたので見知らぬ女性に声を掛けられた。
顔を上げ「ありがとうございます」と礼を…
どうしたのだろう?急に動悸と息切れが…
ここは、銀座の歩行者天国、大勢の人が行きかっていた…
僕は「実」(みのる)…
今年、大学を卒業し商社に勤めている。
彼女の驚く顔が見たくって‥‥
誕生日サプライズを思いつき一人銀座を訪れプレゼント購入を‥‥
彼女は「梨沙」(りさ)サークルで知り合い付き合って3年、今年の12月に結婚を予定している…
「しかし、なんでこんなに息苦しいのか…?」
僕は立っていられず、その場にしゃがみこみ胸を抑え呼吸を整えていた。
「ウッ…」
しかし、息を吸い込み、吐き出すことが出来ない。
脳裏に…
「死ぬのかな?」
「もう少し生きていたかったなぁ…?」
そんなことを思っていると、目の前が真っ暗になりその場に倒れ込んでしまい…気を失った。
気を失っても…どこか心の中で…
「ああ、やはり死ぬんだ?」
僅かに残った気力すべてが消滅していた?
そして気付くと…
思いも寄らない場所に…
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