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シルバーウィークの土曜日。観光地へ向かう列車で、仲良く話をしている男女がいた。
たまたま隣同士になり、たまたま行き先も同じだった。そして、たまたま傷心旅行と言う事も同じだった。
男性は加藤孝史と名乗り、女性は池田薫と名乗った。
孝史は、「今の会社を辞めて、新たなスキルを学びつつ仕事を探すつもりだ」ときっぱりと語る。
薫は、「頑張ってね、きっと出来るわ」と明るく励ます。
新たな出会いを祝福するように、列車の汽笛が鳴った。
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