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「アキラさん、歌詞書いてくれませんか?」
私はもちろん二つ返事した。
声をかけてきたのは、同じように音楽活動をしているタカヒロだ。
私たちは別々のバンドで活動しているが、
活動拠点が近く、たまにライブハウスで顔を合わせている。
同年代ということもあり、互いの曲を聴き合い、
切磋琢磨している戦友といった仲だ。
彼の歌詞は独特の韻があり癖が強いが、メロディーと重なると、
すんなりと耳に届き、胸に刺さる。
要は、私は、彼の歌が好きなファンの一人である。
そんな彼からの頼み事を断る理由なんてなかった。
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