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波乱の?体育祭
○●○
覚悟していたこととはいえ、実行委員の仕事は本当に大変だった。
スローガン決めにプログラム作成。各クラスの出場選手名簿を作るなどなど……。
だけどありがたいことに、難航すると思われた出場選手決めは、コミュ力おばけの杉野くんが仕切ってくれたおかげで驚くほどサクサク進んだ。
私は名簿作りだとかの裏方に徹することができて、どうにか無事に前日までの仕事を終えた。
──そしてついに迎えた、体育祭当日。
空は真っ青で、照り付ける日差しは痛いぐらい。
風も穏やかでまさに体育祭日和だ。
「在花、日焼け止め塗った?」
「塗った塗った!ごめん由梨、実行委員の仕事あるから先に行くね!」
「そっか大変ね。あ、でも一枚だけ写真撮ろ?」
「うん」
教室の中は、体育祭という非日常なものに浮かれた雰囲気が漂っていた。
クラス全員でおそろいのオリジナルTシャツのおかげで、競技が始まる前から団結力が強まっているような気がする。
「在花ちゃん、実行委員の本部まで一緒に行かない?」
由梨や数人のクラスメイトと写真を撮っていると、杉野くんが私を見つけて声をかけてきた。
「じゃ、行ってくるね」
「はーい。頑張れ」
私は由梨に一時の別れを告げて、杉野くんが待つ廊下に出る。
「えっと、今からは一日の流れの最終確認と、道具の確認だよね」
「確かそう。あーあ、にしてもついに当日だな~」
「本当、今まで忙しかったね」
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