月曜日

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月曜日

「あー。月曜日か」     六時すぎのアラームで水瀬泉は目を覚ました。 急いで身支度をし、簡単な朝食を取り家を出る。  泉は地方都市の小学校の教師である。教師になって三年目。それまでは自宅から職場に通っていたが、三年目の4月から一人暮らしを始めた。  泉の勤める小学校は電車で二駅ほどだ。七時前に家を出れば、七時半過ぎには職場に着く。学校の先生は朝早く出勤する人が多い。泉が到着する頃は、職場の三割ぐらいの先生が既に出勤している。 「おはようございます」  職員室に入り泉は斜め前に座って仕事をしている先生に声を掛けた。 「おはようございます。」  斜め前の席の先生が泉に挨拶を返した。4月に異動で泉の学校に赴任してきた、七年目の教師今橋佑哉である。  佑哉はパソコン業務の途中のようで、また画面に集中しだした。 「……」    何か話しかけたいが、佑哉が仕事に集中している邪魔をしたくもない。  泉は教室に持っていく用意を確認することにした。 「おはようございまーす」    用意の確認をしていると、テンションが低めの声が後ろでした。  振り返ると泉と同じ三年目の同期、紫原直樹だった。 「おはようございます」  泉も挨拶を返した。直樹は泉と目が合うと、ほんの少し笑顔になった。  直樹はいつも泉と話すときは優しい顔をしてくれる先生だった。  用意を確認し終わり時計を見ると後十分で八時になる。八時過ぎには子どもたちが登校してくる。  今日も頑張ろう。  不思議と子どもの顔を見ると元気が出る。  泉は荷物を持ち、教室に向かったのだった。
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