安倍聡明くんはスマホが使えない

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「二つ。君は友達ではない」 「え、そうなんです?」 「三つ。君からの情報は信憑性がない。この前なんて呼び出されてわざわざ出向いたのに、クラスメイトのただの恋愛相談だったじゃないか。あれは本当に時間の無駄だったよ」 「恋煩いは立派な案件ですよ。トラブルシューター芦屋としては絶対に落とせない依頼でしたね」 「僕は君みたいな何でも屋じゃないんだ!」 「そんなにすぐに頭に血が上るようじゃ、ご先祖さまの安倍晴明みたいに大成できないですよ」 「グッ!」  痛いところを突かれてしまった。  確かに僕は稀代の陰陽師、安倍晴明の子孫だ。偉大なご先祖に並び立つようにと、清明に寄せて聡明と名付けられた。ちなみに戸籍上の読みは「さとあき」だけれど、周りには「そうめい」と呼んでもらっている。  僕が言葉に詰まっていたら、芦屋道満子はスマホをポケットから取り出した。 「信憑性については安心してください。今日は第三者にも見てわかる情報を持ってきました」
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