カレー屋

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 「いらっしゃいませ〜」  広い店内、沢山のお客さんで席は埋まっていた。  これは空いてる席、無さそう……、と思っていたら、運良く1人の男性が席を立った。お尻のポケットに手を入れて、ゴソゴソと漁る。  そのまま、彼はレジの方へ向かっていった。  (よっしゃラッキー、席が空いた)  俺はあの男性が座っていた席へゆっくりと向かう。  席の前についた所で、店員から一言。  「お片付け致しますので、少々お待ちくださいませ」  彼女は半分残ったカレー皿、ナンが乗った皿、口を拭いたナプキンなんかを大きなお盆に乗っけて撤収。それから台拭きでテーブルを綺麗に拭き取った。  「お待たせしました。どうぞ」  「ありがとうございます」  席につくと、その店員はレジの方に入っていった。水を持ってきてくれるんだろう。  しばしの間、俺はスマホで暇つぶし。足を組んで、画面をスワイプ。    (この記事、面白)  しばらくして、スマホの画面に店員さんが見えた。  来たな、俺は顔を上げる。
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