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その夜は、いつもの夜だった。
と、そのときの僕は思っていた。
その男はいかにも可愛らしいタイプの男の子を連れて僕のバイトするバーにやってきた。
「このバー来てみたかったんだー。」
「…。」
「何黙ってるの?飲みに行こうって誘ってきたの、そっちじゃん。」
「やめた。お前帰れ。」
「何?!いきなり。噂で聞いてるよ。タイプの子に声かけて誰でも食ってるって。」
「お前はタイプじゃなかった。今わかった。」
「何いってんの?最低!」
その男の子は近くにあったグラスの酒を男に頭からかけた。
「つめてーな。」
男の子は店を出て行った。
僕はタオルを用意しながら、最低な男だなとその男のことを心の中で思っていた。
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