初対面で、最低な男

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目が覚めるといつもの天井じゃなかった。 白い高い天井。 動こうとしたら動けない。 僕はどうしたんだろう。 ドアが開いて人が入ってきた。 サトルさんだった。 「目が覚めたのか?!」 「はい…。」 「良かった。本当に…。」 サトルさんは潤んだ瞳で僕を見て、手をギュッと握ってくれていた。 心配かけたんだろうな。 「僕、大丈夫なんですか?」 「深い傷ではないけど、熱が出て目がなかなか覚めなかったんだ。」 「じゃあ、サトルさんは大丈夫なんですね。」 「俺の心配より自分の心配しろ!」 サトルさんは、本気で僕を叱ってくれた。
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