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「とりあえず、開店できないので、どいてもらえますか?あと開店前なので店には入れません。」
「じゃあ、この前タオルを貸してくれたお礼をもらってくれないか?」
男は黒い箱を僕によこしてきた。
見るからに高級時計が入った箱だった。
「そんな高級なものいらないです。たいしたことしてないし。」
「でも、もらってくれないと困るよ。」
「帰って下さい。」
僕は箱を受け取らずに、無視して店のドアを開けると店に入った。
そして、淡々と開店準備をした。
開店時間がくる頃には、他のスタッフもきていた。
開店時間、同時にドアが開いた。
そして、1人客が入って来た。
あの男だった。
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