初対面で、最低な男

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「俺のこと何だと思ってたんだ?」 「歳上の友達?」 「友達?!」 「だって!好きだって言われてなかったし、恋人らしいこともしてこなかったし。」 そうだ。手を握られたこともないし、キスもないし。恋人じゃなくて友達だと思ってた。 「今まで遊んでは捨てるような男だったんだ。俺は。」 「知ってますよ。」 「だから、時間をかけて大事にしようと思ってたんだ。」 「じゃあ、何で好きって言ってくれなかったんです?」 「伝わってると思ってた…。」 「言われなきゃ分かりませんよ。」 「そうだよな。好きだよ。マサキ。」 「ありがとうございます。」 「恋人になってくれるのか?」 「はい。よろしくお願いします。」 いつの間にか自分でも驚くくらい彼を好きになっていた。
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