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心理学の知識を使われてしまっては僕の嘘など赤子の手を捻るように見抜かれてしまうだろう。当の本人も個人情報を目の前で開示されたというのに一切の怯みなく反論の一手を打って見せた。
「ほぅ、三年も前の事なのに良く知っているね。君は色んな分野の情報に詳しいみたいだ。『Knowledge is power』とは言うけれど、よっぽど自分の身が大事なんだ」
再び訪れた剣呑な雰囲気に青年が冷や汗を搔き始めたところで僕は止めておくことにした。これでは事態が一向に進まない。このゲームをさっさと進行させねば。
その時、スピーカーがジジ……と雑音を立てた。
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