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キュウが指差した右窓の向こうに、もう一つ部屋が存在している。あちらのガラス壁も既に露出しており、中に七人ほど人の姿が見えた。四本の柱に密着した正方形の部屋を見て、おそらくこの部屋も同じ様相なのだろうと推察する。
「シーナ!シーナ!」
ケイは壁に張り付き、届くはずのない叫び声を上げていた。恐怖に壊れてしまった人間は邪魔にしかならない。僕は友人の姿を見つけて錯乱状態に陥っている彼女の腕を掴み、壁から引きはがす。
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