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煽るような発言に振り向くとフードの青年がこちらを向いていた。やはり僕は不健康に見えるらしい。そして、それ以上に今の発言は僕の立場を危うくしていた。そもそも、僕がこういう事態に慣れているが故に冷静に部屋の検分などをしているが、本来なら青年や少女のように慌てふためいていてもおかしくはない。傍から見れば僕は不審人物だろう。
「初対面で貪欲呼ばわりとは失礼だな。何も分からない場所で目覚めたら誰でも驚くだろう。これでも一応驚いたんだ。だが、僕も一緒に戸惑っている訳にもいかないだろう。そういう君こそ随分と落ち着いているようだが、こういう環境に巻き込まれるのは慣れているのか?それとも、連れて来た僕らを監視する役割か?」
あまり目立ちたくはないが、疑われたままよりかはよっぽどマシだ。
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