最終章 運命

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 けれど俺には胸の中に芽生え始めた感情を、言葉に、そして態度にする方法が分からなかった。  そうしてうまく愛してやることもできなかった俺は、ある日突然梅子を失った。  俺は梅子が最後にくれたSOSに気づけず、そして自分が梅子にとって、この世に引き留めることができるほどの存在ではなかったと知ったのだ。  自分が犯した罪と、失ったものの大きさを前に俺はどうすることもできずに、俺は自分を憎み続けた。  そんな俺の前に、梅子はもう一度現れた。  
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