最終章 運命

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「どうした?」  急いだ女子生徒の様子に普通じゃない気配を察し、俺はそちらに体を向ける。  すると生徒はぶんぶんと手を胸の前で上下に振りながら声をあげる。 「校門の前に不審者がいるんです! 放課後になってからずっと! 怖がる生徒もいるので追い払ってきてください……!」 「不審者? わかった。見てくるから校舎の中で待機してろよ」 「はい……!」  窓から校門の方を見てみる。不審者の姿はここからは見えず、敷地内には入ってきていないようだけれど、帰宅する生徒を危険にさらすわけにはいかない。  俺は校舎を出て、グラウンドを越えて校門に向かった。  体に吹きつける風がひどく冷たく、俺は歩きながら首をすくめた。  こんな寒い日に外で生徒を張り込むとは忍耐強い不審者もいるものだと軽く感心してしまう。
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