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二日目
ない。
下駄箱は昨日と同じままだった。
もしかしたらと思っていたけど下駄箱に上履きが戻っていたりはしなかった。
昨日のように人にぶつかるのも嫌なので教室に向かった。
教室に入り、男子からの悪口を脇目に席へと向かう。
「おはよう」
と、つい癖で由香に声を掛けてしまった。
「喋りかけるなって言ったでしょ!」
由香が嫌そうな顔で怒鳴った。
教室中から視線が集まってきて、すぐに離れた。
ああ、人から嫌われるのは何て辛いんだろう。
目から零れ落ちそうな涙をぐっとこらえて席に着いた。
気付いたのは昼放課の後、五時間目が始まる直前だった。
次の授業の教科書を出そうと机の中に手を入れると、ぐしゃ、とでもいうような破れた紙の感触がした。
掴んで取り出すと、ズタズタに引き裂かれた教科書が出てきた。
自分が使っている物を壊されたり傷付けられるのは想像以上に辛いことだとわかった。
やった人が普通に授業を受けているという事実。
破れたところは所々読めない。
先生は何も言って来ない、いや、言えないのだけれど。
私には当てないようにしているのがわかる。
そのことがさらに私の心を蝕む。
今日も上履きは見つからなかった。
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