エピローグ

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エピローグ

 7年後  私と隆さんとそして、6年前に産まれた娘の優里と一緒に蛍の君と出会った、キャンプ場に来て居る。  今は「蛍の憩いの場」っと言う場所に変わった。  蛍の君に再会した、あの夜、最後の蛍の光を地元の人が目撃して、蛍は生きているっと確信し、蛍を育てる会を発足し、まず、キャンプ場を解体し、環境そのものを変える為、地元の方々が、資金集めなどをして、定期的な川の水の水質調査や清掃をして、少しずつ蛍が育ち始めてるらしい。  「ここが、美亜の言った蛍の君が居た場所か、やっと来れたな。」っと隆さんが私を見て言う。  「うん。もっと早く来たかったけど、ちょうど工事中だったり、優里が産まれて、子育てで忙しかったしてたからね」っと答える。  そう、隆さんは、蛍の君の事を知っているっと言うより最悪の形で知られてしまったのだ。  隆さんを初めて見たのは、入社式の事だった。  会社の顔として、挨拶をした時の事だった。  私は、初めて隆さんの笑顔を見た時に、蛍の君だーっと心の中で叫んだほど、優しい笑顔が似ていた。  でも、隆さんは、容姿端麗で仕事を完璧にこなす、そして、誰にも優しく紳士的な方で男女ともに憧れな方で、私には、高嶺の花の方だったから、部署も違うし、きっと遠くで見るだけで終わるんだなっと思っていたのに、事件が起きた。  それは、新入社員の合同の歓迎会の時だった。  私は、歓迎会とか集まりは苦手で、まだお酒も弱いのに、飲みすぎてしまい、トイレから出れない状態でいた。  心配した隆さんが、近寄り声を掛けてくれた、その時、私は、よりによって、「蛍の君」っと言って抱きついたらしい。  私は、覚えて無いが、次出社した時の女子社員の目が殺気立ってたので、同期の子に聞いて、かなり恥ずかしくなったし、申し訳ない気持ちで居たのは、覚えている。っと、そんな事を思いだしてると、隆さんが、  「それにしても、蛍の君が本当に蛍だとは思わなかったよ、てっきり、愛称かニックネームだと思ってたから。」っと言う。  「うん。変な娘だと思ったでしょ、初恋の相手が蛍だなんて。」っと隆さんに聞く。  「うーん、確かに、えっ、っと思ったけど、美亜は優しいからな、それでも、俺は、やっぱり美亜が好きだから、どんな事にも一生懸命取り組む、そして、思い込んだら一途で真っ直ぐな性格、ちゃんと、人の話しを聞いてくれる所とか、あっ、でも少し不安だったかな?美亜は、俺の笑顔が初恋の相手と似てるって言ってたから、もしかしたら俺を通して初恋の相手を見てるのかもって思って。」って私を見て言う隆さんに、  「そんな事は無い、隆さんは、笑顔が似てても隆さんは隆さんだし、性格も優しくて紳士的で」っと慌て何を言ってるか分からなくなってる私に、  「クスッ、クスッ、冗談だよ、美亜は、ちゃんと俺を俺として、見てくれてるの分かってるよ。」っと笑いながら言う隆さんに、  「もう、ひどい、隆さんったら、からかって。」っと少しふくれながら言う。  「ごめん、ごめん、美亜怒らないで。」っと手を合わせて言う隆さん。  「もう。」っと言いながら、優里の所に行こうとすると、川の近くの石で遊んでいた、優里が、  「ママ、パパ、後ろなんか、光ってる?」っと言うのを聞き、私は、  (蛍の君)っと思い、後ろを向くのと同時に隆さんも後ろを向くと、そこには、小さな光がふわふわっと動いてた。  「蛍か?」っと私を見て隆さんが聞く。  「多分」っと答えながら、私は、うっすらと蛍の君が見えた気がしたから。  「会いに来たよ、約束通り」っと小さな声で言う。  「優里、あれが蛍だよ。」っと隆さんが優里を抱っこして言う。  「ほたる?」っと優里が言う。  「うん。優里、蛍生きてたんだよ。」っと私も優里に言う。  「これから、あと何年かしたら、又沢山の蛍が見えるな」っと隆さんが言う。  「そうだね、その時が来たら又3人で見に来ようね、隆さん、優里。」っと私が言う。  「そうだな、又来ような、優里、美亜。」っと隆さんも言う。  蛍は、すぐに消え見えなくなっていたが、きっと又会えるだろう。  今度は沢山の蛍と共に。
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