6人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
因縁
お爺さんは、日記が趣味のようだ。ボクはいたずら心で開けてしまった。
10冊以上もあるノート。最初のノートは『心』のスタートだ。なぜ行動したのかその時の心理がわかる。そして…ボクはお爺さんの秘密を知った。
『写真家 高梨勇作さん死亡事故起こす…15日、7時半頃 少年(金城太郎君)と接触。その後死亡が確認された』
ボクは愕然として手が震えた。
まやが言うには、お爺さんが来る度に『ごめんね』ばかりだった。でも今は…『良かったね。太郎に感謝だ。』と…言ってると。
その意味をようやく理解した。
ボクは金属バットを振り回しながら暴れた。
「次郎!どうしたんだ?」騒音に気づいたお爺さんは慌ててやって来た。
ボクとお爺さんは…一緒目が合った。人生には幾つかの曲がり角がある。今のこの一瞬がその時だ。
ボクはバットを握る手を強く握りしめた…。ボクは…感情のままに
最初のコメントを投稿しよう!