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「先生、なんなら俺らがサポートしましょうか?」
「えっ?」
こいつは急に何を言い出すんだとばかりに三人の視線がナオに集まる。
「俺らが離れた所からお見合いがうまくいくように指示出しますよ」
「あなた達が?お見合い経験もゼロなのに?」
ど素人が何を言うのかとアゴ入り娘は挑戦的。
「失礼ですけど、先生はこれまでだいぶ失敗されてきてますよね?ということは、どこかしらに問題があるわけです。そこを俺らが客観的に判断して、今回こそ成功するように導いてあげますよ」
なぜか自信満々のナオ。
トモとレナはただ成り行きを見守ることしかできなかった。
・・・20分後。
「あんなこと言って何か考えあったの?」
席に着くなりトモの追求。
結局提案を拒否されたナオ達は勝手にアゴ入り娘を尾行してとある喫茶店に。
アゴ入り娘とは少し離れた席に座り様子を見守ることに。
「ん~、特にはなかったけど」
ナオは楽観的で、ジュースを飲んでいる。
「とりあえず会話は聞こえる距離だから、おとなしく見守るだけにするのよね?」
レナが確認するように聞くと、
「あぁ、とりあえずはな。ん?お相手来たみたいだな」
ナオ達の位置からだと相手の顔は見えない。
お互い名前を確認して静かにお見合いスタート。
しばらく二人の会話を聞いていたが、特にこれといった問題もなく会話もそこそこ弾んでいる。
「なんか大丈夫そうね?」
「そだね。今回うまくいくんじゃない」
トモとレナは安心している様子。
「ん~、つまらん」
しかし、ナオはご不満な様子。
「も~、素直に喜んであげなさいよ」
トモに叩かれてしまった。
「そうだけど・・・ん?ちょっと待てよ。よくよく聞いてみるとおかしくないか?」
「おかしいって何が?普通の会話じゃん」
「相手の声だよ、声」
レナの問いにナオは気になった点を答える。
「どっかで聞いたことねぇか?この声」
三人が揃って耳をすます。
「・・・あっ!!!」
三人揃ってピンときた、と同時に他の席からも
「・・・あっ!!!」
という声が。
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