第二章『組長side』

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「組長、なんなら俺らがサポートしましょうか?」 「えっ?」 こいつは急に何を言い出すんだとばかりに三人の視線がマサに集まる。 「俺らが離れた所からお見合いがうまくいくように指示出しますよ」 「お前らが?お見合い経験もゼロなのにか?」 ど素人が何を言うのかと組長は挑戦的。 「失礼だけど、組長はこれまで未婚ってことは女性とのやり取りあんまり慣れてないでしょ?そこの部分を俺らがサポートしてあげようってわけさ。きっとうまくいくように導いてあげるから」 なぜか自信満々のマサ。 リナとタカはただ成り行きを見守ることしかできなかった。 ・・・20分後。 「あんなこと言って何か考えあったの?」 席に着くなりリナの追求。 結局提案を拒否されたマサ達は勝手に組長を尾行してとある喫茶店に。 組長とは少し離れた席に座り様子を見守ることに。 「ん~、特にはなかったけど」 マサは楽観的で、ジュースを飲みながらドリアを食べている。 「とりあえず会話は聞こえる距離だから、おとなしく見守るだけにするんだよね?」 タカが確認するように聞くと、 「あぁ、とりあえずはな。ん?相手来てたみたいだな」 マサ達の位置からだと相手の顔は見えない。 お互い名前を確認して静かにお見合いスタート。 しばらく二人の会話を聞いていたが、特にこれといった問題もなく会話もそこそこ弾んでいる。 「なんか大丈夫そうね?」 「そだね。うまくいくんじゃないかな」 リナとタカは安心している様子。 「ん~、つまらん」 しかし、マサはご不満な様子。 「も~、素直に喜んであげなさいよ」 リナに叩かれてしまった。 「そうだけど・・・ん?ちょっと待てよ。よくよく聞いてみるとおかしくないか?」 「おかしいって何がだい?普通の会話じゃないかな」 「相手の声だよ、声」 タカの問いにマサは気になった点を答える。 「どっかで聞いたことねぇか?この声」 三人が揃って耳をすます。 「・・・あっ!!!」 三人揃ってピンときた、と同時に他の席からも 「・・・あっ!!!」 という声が。
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