140文字ホラー
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003 出張先の寂れた田舎駅のトイレで、壁のタイルの目地にびっしりと細かい文字が並んでいることにふと気づいた。都内でもよく見る光景だ。ああ、どこも同じなんだな、と思ってなにげなく文字を目で追い、私は息を呑んだ。目地はひとつの名前で隙間なく埋め尽くされていた。私の名前で。
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