第1話ムハンマドとスンニ

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第1話ムハンマドとスンニ

ブッダもキリストもムハンマドもその時代の世界一のモテ男だったと。で、ムハンマドについてなんですけど、彼は実はヨーロッパから流れてきた傭兵で7世紀にメッカの王族に捕まって殺されかけた。そのとき王族の側室だった年上のアラブ人女性、スンニに助けられます。 「この人だけは殺さないで」と言って。 その後、スンニに助けられながら徐々にムハンマドは頭角を現します。 「わたしはスンニ。王様の4番目の奥さんよ。お腹は空いていない?名前は何ていうのかしら」 「ロベルトだ。何で俺を助けた?」 「なんとなく。殺しちゃいけない人のような気がして。神様の思し召しね」 「きっと後悔するぞ」 「ねえ、年齢はいくつ?わたしは32歳」 「26だ」 「名前はロベ…?」 「ロベルトだ」 「呼びにくいわねー。よし、ムハンマドにしましょう。アナタの名前は今日からムハンマド!」 「いいかもな。俺が生きていると知ったら昔の傭兵仲間たちが黙っちゃいないだろうから」 王の家臣がスンニを呼びに来た。 「大公様がスンニはその男をどうするつもりなのかと」 スンニは、 「王様には、彼を今後、兵士のひとりとしたいと伝えてください」 「彼の名前はムハンマドよ」 「ムハンマドを兵士たちの寮に入れてあげて」 「ムハンマドは使える男よ。きっと王様の役に立つわ」 家臣は、 「かしこまりました、スンニ様」 「おい、ムハンマド!兵士たちの寮に案内するから付いて来い」 「じゃあまた。あとで様子を見に行くわ、ムハンマド」 「ああ」
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