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不意に声を大きくするヒナタ。
思った以上に出てしまった自分の声に驚いたのか、彼女は辺りを気にする。
他のお客様から離れている席で良かったと思った。
――ミズホさんは、もしかするとこういうことがあると予想していたりするのだろうか。
「だって先輩、……さっき、お知り合いの方と」
「……え」
さっきと言うと――。
「それって、さっきのパスタの写真送った相手ってこと?」
「……そうです。あれってその……、男の人でしょう?」
喉の奥に閊えた何かを吐き出すように、ヒナタは私に告げた。
「あれはただの友達のひとりだってば」
それは間違いない。
以前何の気なしに見せたランチの写真を見たその人が、『ご飯物の美味しそうな撮り方を参考にしたい』と言ってきたから、ただ何となく撮ったものを送りつけているだけだ。
そこに他意なんて、挟み込めるようなスペースはない。
「……ホントですか?」
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