一話 業火の砂漠

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物体は轟音をたてどんどんものすごい速さで近づいてくる。  「なんだよあれ?」  「わからん。ただ俺たちに敵意を持っていることは確かだ」  「撃ち殺そう」  「待て」  「待てるかよ!!」    サンティは痺れを切らしてライフルを発射した。しかし鋼鉄の如き装甲に光弾は跳ね返されてしまう。  「もうこれ逃げるしかなくねぇか……」    俺たちは全力疾走で走り出した。しかし轟音はどんどん近づいてくる。後ろを確認するたびに、物体が近づいてきているのがわかった。物体は俺たちが休んでいた岩場の巨岩も打ち砕いた。  「このまま直線で逃げていたら追いつかれてしまうぜ。もっと巨大な物陰を探さねぇと…!!」  しかしここは砂漠の真ん中。さっきの岩場が今まで見かけた中で最も大きいものだったことをみると、あれ以上のものは見つかりそうにない。  俺たちの必死の逃走虚しく物体はすぐ後ろまできていた。  「うわぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」
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