一話 業火の砂漠

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サンティは何を思ったか一度後ろを振り向くと、激しい激突に合い吹き飛ばされた。気絶したのか死んだのかはわからない。奴が動かなくなったことを確認すると、物体はすぐさま静止した。  「?」  静止した物体はすぐさまおどろおどろしい元の形を表した。まるで箱が展開するかのようにその甲殻を開くと、本来の姿は爬虫類のような生物であるということがわかった。  何層にも面なった鉄の如きプレートに図体に似合わぬつぶらな瞳をしている。間違いなくこれは__地球に住むというアルマジロと呼ばれる生物に似ていた。  「ギョーイ」  生物は見た目に似合う奇妙な鳴き声をあげる。しかし驚いたのはそれだけではない。
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