語り部は思う

1/1
前へ
/56ページ
次へ

語り部は思う

 振り返る程にかつての自分の未熟さを痛感する。  でもだからこそ、今があるとわかるんだ。  運命、宿命、それが決まった道だとしても、その瞬間を生きてる者にとってはそんな事は関係ない。  多くの悲しみも、憎しみも、怒りも、喜びも、嬉しさも、楽しさも、等しく月日の一部となって収束していく。  束ねられた思いは折り重なっていく、託されながら強くなっていく、そういう繰り返しを延々と繰り返す。  だから、恥ずかしいとは思わないんだ。在りし日の事も懐かしむ、良いも悪いも私の一部、私が生きてきた証だから。 NEXT→https://estar.jp/novels/25904465
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加