第2話 忘れられるなら何でもするのに

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「ねぇねぇ、新しい出会い、探してみる気はあるの?」 舞は目をワクワクさせながら楽しそうに聞いてきた。 「ないことはないけど...」 歯切れの悪い私に痺れを切らしたのか舞が畳み掛ける。 「なら!今度合コンがあるんだけど丁度1人足りないのよねぇ...」 もう分かるでしょ?と言わんばかりにニヤニヤした舞を見て考える。 合コンかぁ...。 確かにこの1年、特に浮いた話もなくそれとなく過ごしてきた。もうそろそろ頃合か。 「分かったわよ。行く。」 「よっしゃ!決まり!いい男揃えておくから期待しててよ~」 待ってました!と舞が喜ぶ。私も彼を忘れるための努力をしなければならない。 もう、新しい桜が咲く季節になりかかっていた。
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