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面会室の厚いアクリル板越しに、黒いスーツの男が座っている。その後ろに女が立っていた。女はダークグレーのジャケットとタイトスカート。メガネをかけていたが、確かに美人だ。
スーツの男が、口を開いた。
「ショーン・マコネリーさん?」
「ああ」
「検察官の〇〇です」
「お役人が、今さら何の用だ?」
「司法取引の交渉に参りました」
「司法取引だと?オレは明日死刑になるんだぜ?」
「もちろん、存じています。今から数時間後・・・」
検察官は腕時計をチラッと見て続けた。
「・・・司法取引に応じなければ、ですが」
「死ななくてもいいのか?」
「あなたのような立場でなければできない、とても重要な任務があります。もし、それを引き受けていただけるのであれば、刑は執行されません」
「恩赦される?」
「いえ、法的には期限付きの執行猶予となります。いかがですか?」
「話を聞かせてくれ」
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