大接近!?初デートは刺激がいっぱい

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入場門をくぐると、煌びやかなファンタジー世界が広がっていた。 園内の軽快なBGMと共にゆるキャラ達が手を振って、お出迎えしてくれる。 可愛くて、スマホで何度も撮影してしまう程だ。 「かわいいね」 「だろ?どこか行きたい所あるか?」 「うーん」 名物の観覧車は最後に取っておきたいしジェットコースターも割と最後の方、となると… メリーゴーランドの様なのんびりしたアトラクションか小動物ふれあい園になるな。 あーでも、ここも行きたいな…。 桃花は、配られた小冊子を見て悶々としている。 「じゃあ、まずあれに乗るか?」 「うん!いいよ」 響が指差したのは、東京一の絶叫マシンと異名が付けられているブラック エクスカリバーだった。 平日は、閑散としているので。 数分の待ち時間でジェットコースターに乗る事ができた。 「きゃあああー」 「わああああー」 久しぶりに、体がふわりと浮く感覚、一部で”不快”だと言う声もあるがむしろ、好きだ。 アトラクションは、何度も急降下して、豪速で園内のレールを駆け抜ける。 同時にビュービューと吹き付けるきつい風が、顔に当たり、耳の辺りがキーンと痛い。 さすが、東京一最速と呼ばれるだけある。 こんなにスリリングが味わえるジェットコースターは初めてだった。 「ふぅー楽しかった…」 「だろ?もっと他のも乗ろうぜー」 「イエーイ!!」 それから、二人はあいざわランドのアトラクションを満喫した。 「疲れて来た…」 ベンチに座り込んだ。 スマホの時計を見ると、もう夕方四時だ。 楽しい時間ほどゆっくりと時は進んでくれないのが 少し、切ない。 「はい、桃花の分」 響が屋台から戻って来た。 「うん、ありがとう」 チョコバナナ味のクレープを食べる。 「あのさ…桃花って影山の事どう思ってるんだ?」 「え!!あ!!ごほっ」 飲み込もうとした生地が変な所に入って、咽せた。 「ごめんな!変な事聞いて…」 「まぁ…性格は最悪なんだけど…イケメンでとても仕草がプリンス!!」 「ふーんそれだけ?」 は、ただの面食いだ。 「今の所、印象はそれだけかな…」 「へぇ?じゃあ俺の事は?」 質問内容を変えて、桃花に聞いてみた。 「えっあ!!そっそれは!!はっ恥ずかしい〜」 あからさまに”俺に恋をしています”サインを出している。 なんて、わかりやすい奴だ。 「相変わらず、桃花は面白いな…そういう所も…あ、いやなんでもない」 「?」 彼女の顔を見ると、カァーッと赤く染まる。 うっかりして、手に持っていた、ホットコーヒー落としてしまった。 「あっつ!!」 「大丈夫!火傷してない?」 「あ…ああ」 もしかして、俺は桃花に恋をしている?
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