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この風呂屋の何がおすすめなのかと言うと、先輩が言うには、まず料金の安さ。日帰り温泉施設は入場料が700円から1000円前後が相場だと思っていたが、なんとここは大人350円と破格だ。銭湯だった頃の値段を維持しているらしい。
噂によると、おじさんの実家が代々受け継いでいた土地に新幹線の線路を作りたいと言われ、土地を売却したところ高額なお金が入ったとか。
そしておすすめ理由二つ目は、年齢制限。なんと小学生以下は入浴禁止なのだ。そのため、施設内はとても落ち着いた雰囲気で、ゆったりとした時間を過ごせるとのこと。
おすすめ理由三つ目は充実した施設と設備。屋内にはジャグジー風呂、ハーブ風呂、炭酸泉など6種類の室内風呂と、石風呂や寝湯、大型テレビがついた4種類の露天風呂が付いている。もちろん、高温サウナや水風呂、ミストサウナまである。
しかし、この安くて大きな施設には、おじさんが決めたルールを守る決まりがある。そのルールを守らなかった客は出禁になると言う。
先輩が言うには、何人もの客が出入り禁止、いわゆる出禁になっているらしい。
この施設ではまず、会員登録をしないと風呂に入れない。会員登録には身分証明証の提示と指紋、顔認証の登録が必要になる。もちろん会員登録自体は無料だ。会員登録が済んだら会員カードが発行される。施設への入退場には必ずこのカードが必要になる。
なぜこんなに会員登録が厳重なのかというと、ルール違反をした客を二度と店内に入れないためらしい。
何が厄介かって、この風呂屋のルール、詳しい内容が公表されていないことだ。
守るにも、何を守れば良いのかが分からない。とりあえず客は皆、温泉や銭湯に入る時の最低限のマナーを守る。それでもやはり、出禁になるやつは一定数いる。だから謎なのだ。
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