プロポーズ前夜

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プロポーズ前夜

「俺、彼女できたからもう会えない。」 セフレからメッセージが届いた。 正確には身体の関係を先に持ってしまった好きな人からだ。 明日告白するはずだった。 「本当はあなたが1番好きなんだ、付き合って」 と伝えるはずだった。 酔った勢いで、身体を重ねたあの日から3年が経っていた。 明日は私の誕生日。 明日、私は彼氏にプロポーズされるだろう。 大きなダイヤがついた指輪を見つけてしまった。 それを断り、私はあなたに会いに行きたかった。 でも、もう遅い。 彼女ができたと嘘をついた。 そうしないとこの関係を終わらせることができないからだ。 高校時代の親友からプロポーズをすると聞いたのはつい最近だ。 まさかその相手があいつとは。 3年前、お酒の力を借りて告白するつもりが、身体の関係を持ってしまった。 あれから今日まで好きだと言い出せずダラダラと関係を続けてしまっている。 それも今日で終わりだ。 もう諦めよう。 明日、僕はプロポーズする。 彼女と親友が関係を持っていると知ったのは付き合ってからだった。 僕が2人の関係に気付いていることを2人はまだ知らない。 あの2人は両思いだろう。それに気付いてないのは本人たちだけだ。 今日、彼女は親友に振られる。 明日僕は、悲しみに暮れる彼女を救う王子様になりきり、プロポーズする。 計画は完璧だ。
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