二回目の金曜日・3

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 言い方ぁっ! と渾身の突っ込みが自分自身に入る中、「するわけねえだろ」と葛城は嬉しそうに笑みを浮かべた。  ベッドがギシリと音を立てる。  避妊具に覆われた葛城の熱の塊が秘所に触れ、晴香は思わず息を飲んだ。 「ゆっくりするから」  不安に怯える晴香の頬を優しく撫で、そうして葛城は言葉通りゆっくりと腰を推し進める。 「ふ……ッ、ぅ……ん……」  念入りに解されたお陰か痛みはあまり感じない。何度も高みに押しやられ下半身にほぼ力が入っていないのもあるのだろう。  だが、それでも晴香の胎内は狭かった。圧迫感がとにかく凄まじい。無理矢理押し入ってくる異物を拒むかの様にギチギチで、その苦しさに晴香は息をするのも忘れそうになる。苦悶に顔が歪む。 「痛いか?」 「痛いの、は平気、なんですけ、ど……くる、し、い、です……」 「息を止めるな。深呼吸できるか?」 「う……がんばり、ます」  どうにか呼吸を整えようとするが上手くいかない。苦しい、熱い、あとやっぱりちょっと痛いかも、と意識が混濁しそれに呼吸が釣られてしまう。  は、は、と浅く短い呼吸を繰り返していると葛城の手がゆるゆると晴香の太股を撫でる。しばらくそうやって撫でられていると、強張った脚から徐々に力が抜けていく。その間に唇にも労りのキスが落とされ、晴香の息は少しずつ落ち着き始めた。  やわやわと唇を食まれ、舌で味わうように何度も舐められる。晴香は腕を伸ばし葛城の首に回した。軽く引き寄せ自らも唇を合わせる。深く舌を絡めるキスはまだ慣れないけれど、この軽く触れ合うキスは気持ちがいい。好き、もっと、と晴香が求めると、葛城もそれに応えて唇を重ねる。体温までもが混ざり合い、晴香はいつしか夢中になっていった。 「ぅ、んッ」  不意に体の奥にこれまで感じた事のない衝撃が走る。晴香は思わず唇を離し声を漏らした。 何事かと驚く晴香に、葛城はゆっくりと息を吐いて正面から見詰める。 「全部……入った」  葛城は少しばかり身を起こすと晴香の頭を優しく撫でた。 「頑張ったな」 「ぜん、ぶ……?」 「奥まで入ったよ」  奥、と晴香は呟く。確かに体の中奥にこれまでになかった熱量が存在している。 「落ち着くまでしばらくこうしてるから」  葛城の言葉に頷きながらも晴香の脳はあまり意味を理解していない。それよりも今感じている事の方が気になって仕方が無い。 「すごい……」  なにが、と不思議そうに葛城が見つめてくるのに対し、晴香は自分の腹を撫でながら感嘆の声を上げる。 「中に……先輩がいる」
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