二回目の金曜日・3

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「お前の応援のおかげでだいぶ落ち着いたけど、お前はどうだ? 少しは落ち着いた?」 「気持ち的にはこれっぽちも落ち着いてませんけど」  それでも続きが欲しいのは晴香も同じだ。ぎゅ、と回した腕に力を篭める。 「できるだけ少しずつ動いてくから……それでも痛かったりもう駄目だって思ったらちゃんと言えよ?」 「う……はい……」  でも、と晴香は葛城にしがみついたまま言葉を続ける。 「……痛かったり、き、気持ち、よすぎて泣いちゃったり、しても……あの……ええと、最後までよろしくおねがいします!」  最早自分でも何を言っているのかが分からない。葛城は晴香を抱き締めたまま小刻みに揺れているので、これはまた笑いに耐えているのだろう。 「途中まではよかったのに……お前……まあお前らしいっちゃらしいんだけど……」  もうこれから先は口を開くまいと晴香は心に決めるが、その前にこれだけはもう一度だけ伝えたいと身体を動かす。首の後ろに回した両手で葛城の頬を挟み、しっかりと向かい合う。 「先輩のことが大好きです」  勢いで流されてでもなく、語尾に余計な物が付いた状態でもなく、改めてはっきりと自覚した想いを全力で投げ付ける。  それを葛城は正面で受け止めると「俺もだよ」と幸せそうな笑みを浮かべて口付けた。  少しずつ身体の中が広げられていく。熱いような痒いような痛みと、圧倒的な質量による息苦しさに晴香の息は乱れる。それでも初めの頃ほどではない。葛城が丹念に解してくれ、そしてこの瞬間でも気遣いながら行為に及んでくれているおかげで、段々と違う感覚を得始めている。  入り口の浅い所を擦り上げられると時折鼻にかかった声が漏れてしまう。指でされた時よりもまだ鈍いけれど、しかしその分重い感覚がして晴香は身を捩る。ここをそのまま擦られ続けるのがなんだか怖い。だがそれを葛城が見逃すはずが無かった。 「ここか?」  逃げる晴香の腰を掴み、浅瀬を擦る回数を増やす。 「ふぁッ!?」 「……イイ声」  奥を突いてはナカを刮げる様にゆっくりと引き抜く。抜けきる際までくると、晴香が薄く反応を示した箇所を数回擦ってはまた奥に進む。  けして乱暴にはされないけれど、じっくり慣らされていくのもそれはそれで辛いのだと晴香は思い知った。自分の身体がどう扱われて、どう感じているのかが如実に分かる。初めては猛烈に痛い、と散々聞いていたのに自分はそれほどまで痛みは感じなかった。それだけ葛城が上手いと言う事なのだろうが、それでも自分がまるで淫乱であるようで恥ずかしい。そう思ってしまうほどに、晴香の身体は快感に震えていた。 「んっ……ぅ、あッ、あ……は、あぁッ……」  啼く声に甘さが混じり始めると、葛城は抽挿のリズムを速める。グチュグチュとした粘り気のある音も大きくなり、部屋の空気の密度がより一層濃くなった。
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