愛は雪さえも…

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「――いいか、テレビや雑誌に書いてある事はあれは全部でっち上げだ。俺はあの子と付き合う気もないしましてや浮気もしていない! 大体、お前がいるのになんで浮気しなきゃいけないんだ?」  司がそう言って話すと俺は泣きながら尋ねた。 「ほ…本当に付き合っていないのか? 本当に信じていいのか…――?」  声を震わせながら彼の顔を見つめた。 「ああ、俺を信じろよ」 「じゃあ、あの写真は……? 2人で浜辺にいる写真とかあれは何だよ……!?」  感情的になると司に詰め寄った。 「ああ、あの写真か――。2人で浜辺にいるようで、実際は周りにスタッフとかも何人か居た。上手くパパラッチがそう見えるように撮ったんだよ。あの子は、撮影中ずっとわがままでね。態度もでかくて、あの子に言ってやったんだ。たかが写真撮影だからって甘くみるなってね。浜辺にいる写真はその時の写真かな?」  司はそう言って包み隠さすに話してきた。俺は冷静になると、そうだったのかと小さく頷いた。 「次は何聞きたい?」  俺は思っている事を順番に聞いた。 「じゃあ、司の携帯にかけた時にあの女が出たのは?やっぱりあの日、朝まで一緒いたのか…――?」  そのことを聞くと、司は考え過ぎだと笑って言い返した。 「あの日はスタッフ達とあの子と一緒に朝までドンチャン騒ぎをしてただけだ。調子に乗って飲み過ぎたら、俺としたことが酔っぱらって、自分の部屋に戻れなくなってな。スタッフの男性2人と、あの子に付き添われて自分の部屋まで運んで貰ったんだ」  司からその話しを聞くと、胸の中の不安な気持ちがホッとやわらいだ。 「――で、部屋に運んで貰ったわいいけど。その時に意識がほとんどなくてな。ちょうどその時にお前から電話がかかってきたんだ。電話に出れない俺の代わりにあの子が出たんだ。お前に電話のこと聞かれた時に後々彼女に聞いてみたら、やっぱりそうだった。次は何が聞きたい?」  司のその話しを聞いたあと、俺は最後に尋ねた。 「じゃあ、あのセーターは……? あの子にセーター貰ったんだろ…――!?」  涙を浮かべると真っ直ぐ彼の顔をジッと見つめた。すると司は、 目の前で正直に答えた。
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