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ふたりは、江戸の雰囲気をのこす皇居と、近代的なビルや首都高の入り口、英国大使館に、感慨深い思いだった。
その後、大学近くまで戻り、迎賓館の前に向かう。
大学からは歩いて数分の距離だった。
迎賓館は、要人を迎える施設だけあってとても綺麗で整っていて、ふたりは迎賓館前の公園でときを過ごす。
お洒落な街灯と立ち並ぶ木々。
青い空と少しだけ浮かぶ白い雲。
空と雲と木々の緑のコントラストが美しかった。
「ただ、歩いただけのデートだったけど、とても楽しかった。果恋がそばにいてくれること。それだけで嬉しいし、気持ちが高まる。足は痛くない、大丈夫?」
「正直をいうと足はちょっと疲れた。でも、痛くはないよ。陽光が私に歩くペースを合わせてくれていることが分かったから、優しいなって思った。気持ちがありがたかった」
ふたりは、愛を確かめ合い、穏やかな気持ちで迎賓館とその周りの風景を楽しんでいた。
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