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大学三年生
ふたりが別れてから半年が過ぎて、大学三年生となった。
そろそろ、就職活動も始まろうとしていた。
そんなとき、果恋から陽光のもとに一通の手紙が届く。
*
陽光へ
わたしは陽光との関係を元に戻すかどうか、半年間考えたの。
わたしのファーストキスは陽光にあげたいと思っていた。
だから、自暴自棄になっていたのだと思う。
でも、陽光をひとりにして悲しませること、苦しませることは、わたしの本意ではないの。
それに、わたしの陽光に対する思いは何もかも忘れられないし、消し去ることもできなかった。
もし、やり直せるなら、やり直したい。お願い、やり直そう!
P.S. 陽光の間接キスなんて気にしてないよ。
果恋より
*
手紙が届いた次の日、キャンパスのベンチに陽光と果恋がふたり並んで座る姿があった。
「僕はやっぱり果恋にそばにいてほしい。果恋がいない間、つらかった。でも、また付き合えて嬉しい」
「ありがとう。別れるなんて言ってごめんなさい。つらい思いもさせてごめんなさい」
「ううん、気持ちの整理ができて良かった。できれば今後は、離れたくない」
陽光は嬉しそうにほほえむ。
こうして、ふたりの交際は再開した。
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