大学三年生

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 そうして、ふたりはデートを楽しむ。  陽光は横浜にある、港の見える丘公園に果恋を誘った。  みなとみらい線元町・中華街駅から歩いてすぐのところにある。  木々の緑がきれいな公園の階段をのぼり、展望広場にたどり着く。  高台から横浜の海が見渡せた。  大さん橋には大型客船が停泊していて、迫力があった。  海は、白みがかったネイビーで、横浜ベイブリッジの下を貨物船が通っていく。  少し晴れた天候に、ベイブリッジの凛々しい姿がひときわ映えていた。 「海に架かるベイブリッジ。とても大きくて、美しくてカッコいいね」  果恋は、ベイブリッジの優雅さに笑顔を浮かべる。 「そうだね。絶景だね」  陽光もベイブリッジの白い柱とワイヤーの鋭角的な形がとても綺麗だと思った。  その後、展望広場から隣にある沈床花壇に向かう。  花壇の中央には、泉のように水が張られていて、泉の真ん中には噴水が白く輝いていた。  周りには、白やピンク、赤や紫などの花が植えられている。  周囲の西洋式の緑色の木々の庭園と相まって、とても美しい。 「とても素敵な公園ね」  果恋は、きれいな花と噴水を眺めている。 「そうだね。港の見える丘公園は、とてもおしゃれな雰囲気だね」  陽光は、果恋を連れてきて良かったと心から思っていた。
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