前話 火炎祭前夜

3/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
 ロープ屋に店じまいと断られるが、火炎祭を持ち出すと。 「わかった、お前の熱意をくんで、営業してやる、いくつ必要なんだ」 「200マートル10巻きで間に合うはずだ、必死に計算した」  ロープ屋は。 「そうか、ほらよ。どのロープをお買い上げするんだ」 「細ければ何でも良い、どうせ松明用だからな」  ロープ屋は。 「お前、火炎祭の松明を作って居るのか、300マートル巻きはどうだ」  僕は計算し直す、1本30シルマートル位、300マートル5巻きあれば良いことになる。 「それなら、5巻きだ」 「おし、1巻き2000プルーフで5巻き。1万プルーフだ」  僕は購入代金を出して。 「いや、ありがとう、売ってくれなかったら、僕はもう八方塞がりだった」  商品を受け取ると、魔法のマジックポケット、平行世界に留保してしまう。油屋を探す。油が無かったら松明にならない、10件駆けずり回り油屋が反応する。 「油ですかな、お祭り用の油は、これが良いでしょう。良く火が付きやすいはずです。8キルグラ4000プルーフになります。いくつお求めで」  僕は計算し直す、約1本20グラ、無駄に多くても溢れるだけだ。15缶買って120キルグラ6万プルーフを支払って、マジックポケットにしまう。  なんとか材料を購入、急いで作業場に向かう、遠くまで来てしまったし時間も掛かった。  火炎祭この国の炎信仰は、異常なまでに高い事を実感した。聖火と言って絶えることの無いよう、炎を燃やし続ける種火がある位だ。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!