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アルファソンの罪人たち。
薄汚れた町、アルファソン。
罪人収容所として扱われていた町であったが、度重なる戦乱により国力が著しく低下した為…国から見捨てられた町である。
その為、アルファソンに在籍していた兵たちは別の重要区へと移動命令が下り…結果。
この町は罪人達の巣窟と成り下がった。
国から見捨てられ、法もなく、あるのは…弱肉強食の世界。
窃盗、殺傷、人身売買、この町では様々な罪が咎められる事はない。
弱者は強者の糧となり、強者がこの町の顔となる…そんな地獄絵図の様な状況だった。
住む場所なぞない者も多く、野晒しで生活する者が多く…また、明日という未来を想像する者もない。
何故なら、いま現在を生きられるかどうかも分からない…そんな町だからだ。
それは弱者にのみ適応され、食料難だけでなく、強者の気まぐれで命を弄ばれるからである…。
先がない…一寸先は闇。
それが罪人たちの町、アルファソンなのである。
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