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身体は鉛の様に重い…そんな足腰ではちょっとした段差にも躓く。
「……あっ!」
少年は、激しく地に体を打ち付けてしまった…。
「はぁ…はっはぁ…い、いたっ……!」
震える手足、胸の鼓動は息苦しさを増し、視界がぼやける。
体力は既に限界を迎えている…それでも少年はこの場から離れる為、再び立ち上がろうと体へ鞭を入れる。
「見付けたぞっ!」
「……っ!?」
その奮闘虚しく…目の前には大柄な男。
背後からも数人の男性が現れ、完全に退路を絶たれてしまった…。
「……うぅ」
「お前、誰の物に手を出したか…分かってるのか?」
大柄な男の影は、少年の体を覆うほどに大きく…気付いた時には少年は薄汚れた壁へと、顔を頭を押し付けられていた…。
「―――うあああぁぁぁぁぁぁ……!!」
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