将棋の話題

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将棋の話題

 一方、理斗の部屋のリビングでは理斗と女性が話をしていた。話の内容は将棋、女性はまゆみだった。 「藤井聡太(ふじいそうた)さんは、居飛車(いびしゃ)の本格派。対する渡辺(わたなべ)(あきら)さんも居飛車党で実戦経験が豊富」  理斗はふたりのトップ棋士の特徴を挙げる。 「えっと、居飛車というのは飛車(ひしゃ)が右から二番目の最初の位置から序盤は横に動かずに攻めることだよね」  まゆみは理斗に説明を求める。 「その通り。そして、ふたりの対局は角換(かくが)わりから激しい展開になることもある。角換わりは覚えてる?」 「うん、序盤にお互いの(かく)を取りあって持ちあうこと」 「そうだね」  理斗とまゆみは同じ角の駒をさわろうとして手が触れてしまう。 「実戦でも激しい将棋が指されているよ。ところで、藤井聡太さんの師匠である杉本昌隆(すぎもとまさたか)さんは()飛車(びしゃ)が得意なんだ。振り飛車は覚えてる?」 「たしか、序盤に飛車を中央から左側に振るから振り飛車だったよね」 「正解。将棋は大きく分けて居飛車と振り飛車という戦い方があるんだ。覚えておいてね。じゃあ、今日はここまで」 「うん。理斗、今日もありがとう」 「どういたしまして」  理斗とまゆみは、将棋の話題で盛り上がっていた。果たしてふたりはどういう関係なのだろうか。
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