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『そうか……』
私の言葉を聞いて、堂前は吐息のように言った。
『体に気を付けろ。また、連絡する』
そうして、通話は切れた。
気の良い堂前らしい態度に、私は小さく笑った。
「ぱぱわらっているね」
それを見た娘は、さらに笑顔を浮かべて私を見る。
「うれしいことがあったんだよ」
私は、娘にそう言った。
「よかったね」
つたない言葉で、一生懸命しゃべる娘に、私は微笑みかけた。
「社長」も今、こうやって微笑んでいるのかもしれない、とふいにそう思った。
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