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授業が終わるとアカリはさっさと席を立つ。お手洗いにでも行ったのだろう。その中、ヒロトは『怒』のメモをまじまじ見る。
そのヒロトの両隣に近寄る影。
「ヒロト、何見てんの?」
悪友のヒロヤ。
「おー。ストレートなメモだなぁ」
もう一人の悪友ヒロキ。
三人揃ってヒーローズとか、たまにかますがクラスメイトからは寒くなるくらいにシカトされる三人だ。
「やっぱりアカリ、怒っているのかな?」
心を許している友についヒロトは本心を話す。だが、二人の反応は違う。
「いや……。怒っていることをそのまま『怒』って書くの有り得なくないか?」
見破ったりとドヤ顔のヒロヤ。
「きっと暗号だよ!」
ワクワクを隠せないヒロキ。
「そうか……。そうだよな?」
「そうだとも! ヒロトとアカリはベストカップルだ! きっとヒロトに暗号を解読してくれることをアカリは期待しているんだ!」
ヒロヤの言葉にヒロトは勇気をもらう。
「必ず解読してみせる!」
言ったものの『怒』一文字では何が言いたいか分らない。そこにヒロキの助け舟が来る。
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