温泉旅行

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温泉旅行

 もうすぐ当日になろうかという二十三時半、筑摩好江(ちくまよしえ)は眠れずにいた。  ベッドに体を埋めては、眠れずに起き上がり、スポバを確認する事数回。  明日からの、三泊四日の温泉旅行が楽しみで仕方ないのだ。環奈の修学旅行に合わせて、旦那に有休をとってもらい、環奈には内緒で旅行に行く事にしていた。  温泉旅行中に、旦那の真人(まこと)といい感じになったら‥‥‥という妄想が、彼女を眠らせてくれない。なにしろ、狭い我が家に大きくなった娘という事実が、ソレを許さなかったのだから。
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