発動命令・2

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発動命令・2

立ちすくむ神蔵に、自分より上位の神官がポンと肩を叩いた。 「大変だな・・神蔵」 「あの、説明がよくわからんのですが・・」 「歴代の瞑王就任の条件はいろいろあるのだが、そのひとつに カリスマ性という項目がある。 簡単に言えばスター性・オーラがあるということだ。 現世に冥界の力・つながりを現世の人の潜在意識の中に埋め込むためには、 人を引き付ける魅力がなければならない。 例えば、宗教なら教祖とかね。 歴史上の偉人たちもそうだが」 神蔵は疑問に思った。 「なぜ、私が呼ばれたのでしょう」 そもそも神蔵の所属は、天界の神殿神官である・・・ 神官でも音楽や舞踏が専門だった。 神殿の神官はいわば専門職だ。 農業・酒・火・商業・現世の いろいろな産業や人々の営み。 日常で神として祭られるものが担当となる。 上位の神官は顎に手をやって、 「・・・手っ取り早いのは芸能界デビューさせて、 多くの人の子の目をくぎ付けに するようなパフォーマンスをさせろということだ。 今までは男の属性の瞑王が続いたから、ジャニーズ系とかが多かったな。」 「ほう・・」 神蔵も顎に手をやった。
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