ロンリー・キッズ

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「ちょっと待てよ!」 「何だ?」 「あのカメラ……」 「え?」 「写真はダメだよ! NOだ! そういうのは他へ行ってやってくれ!」  領はイスの背にかけたシャッをつかんで、はおった。  素早い動きだ。まるで猫のように、しなやかで。 「違う。あれは商売道具だ」  男はNikonをふり返って言った。 「あんた、カメラマン?」 「そうだ。たいした仕事はしてないが」  そう言いながら、男のカメラを見る目は優しかった。 「これも、もしかして仕事だったりするわけか?」  まだ警戒を解いていない領に近づき、男はハデなプリントのシャッを脱がせた。
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