とある少女の前夜噺。

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愛には様々な形があると思うのだが、これも愛と呼んでいいものなのか。 生憎自分には、恋心を抱いた経験がない。 しかし処刑と聞いて笑顔になる奴なんてほぼゼロに等しく、死と言うものに対してプラスのイメージを持つ人はそうそう居ないだろう。 「…何故、処刑と聞いて笑顔になれる?」 気づけば口が動いていた。すると、少女は一瞬キョトンとしたがすぐに満ち足りた笑顔で答えた。 「何故って、好きな人に振り向いてもらえるんじゃないかって。」 ゾッとした。好きな人に振り向いてもらえるなら手段を選ばない、この少女が恐ろしく思えた。
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