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その姿は巨大な触手なので、表情は見えないし、どこから声を出しているのかわからないが、意外といい声である。
「淫紋!? さっきのは淫紋だったのか! っていうか、ここにはハニートラップしかないのか! 大多数は触手で快楽落ちさせられるわ、魔術師はインキュバスに骨抜きにされるわ、聖女はスライムの軍団に襲われて、あんなぐちょぐちょに……」
ダナートは、服を溶かされ体中にスライムを貼りつかせて快楽に悶えている聖女を思い出してしまって、ただでさえ立ち上がって張り詰めていた欲望をギンギンに硬くした。
「くそっ、あんなふうになるくらいなら、俺を殺せ!」
羞恥に顔を染め、怒鳴るダナートのそばにリィアンは寄ってきて、しゃがみこむ。
「殺さないわよ。私、平和主義だし」
そう言って、興味深げに、ダナートの股間を見つめている。
「嘘つけ! うぅ……魔王が平和主義な、わけないだろ……! いろいろと……悪事を働いて、いると……クリント王に、聞いてるぞ!」
「クリント王? 覚えがないけど?」
喘ぎながらもダナートが詰ると、リィアンが首を傾げる。さらりと髪が揺れて、色っぽさが増した。
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